膝の痛みの最強の「クスリ」とは

「今度こそダイエットする」

膝の痛みで来院された女性の患者様がそう宣言しました。

立ち上がる瞬間や階段昇降時、ジャンプやジョギングの着地時など。膝に瞬間的にかかる荷重は体重の3倍です。

ということは1キロ体重が増えただけでも、3キロ分の負荷が膝にかかることになります。

膝の痛みをなくす「クスリ」とは、体重を減らすことです。

やせる公式は一つ、「摂取カロリー　＜　消費カロリー」

つまり消費するエネルギー以上食べないこと。

食欲にもさまざまな種類がありますが、「生理的な食欲」と「見かけの食欲」の２つに分かれます。

生理的な食欲とは、身体が必要とする食欲で栄養補給のための生理的な脳からの欲求。

一方、見かけの食欲とはストレスなど様々な原因から脳が疲れ、間違った食欲を発すること。これが「ニセモノ」の食欲です。

ストレスにより脳が疲れる。

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脳は休ませろ！と指令を送る。

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脳が休まる手っ取り早い方法は、交感神経優位な状態から副交感神経が優位な状態に切り替わること。

これには胃に食べ物が入り、消化運動が行われることが一番手っ取り早い。

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そこで、食欲を出させる。すると、何となく食べたくなる。

心当たりありますよね。

「摂取カロリー　＜　消費カロリー」

年齢とともに太りやすくなるのは消費カロリーが減るためです。

運動量が落ちるのはもちろんですが、基礎代謝も落ちることがさらに大きな原因です。

色々書きましたが太らない体質になるためには、

・基礎代謝を上げる（とくに下半身の筋肉量を取り戻す）

・基礎代謝が落ちている分食事量を減らす

・ストレスをコントロールする

という結論になります。上記の３つの中で鍼灸が効果的なのは、内臓機能を高め基礎代謝を上げることと、ストレスからくる食欲を抑えること。

ちなみに東洋医学では肥満を「肥貴人（ひきじん）」とか「肌膚盛（きふせい）」といいます。

健康は、引き算から。

身体によいとされる食事やサプリメントを摂っても、身体の引き算をしておかなければただの「飽食」となります。

「まずは身体の無駄なものをデトックスすることから始めましょう」私は患者様にそう伝えました。