逆子(骨盤位)の症例
逆子(骨盤位)の症例
すべての症例を掲載するのが困難なため一部を紹介します。
また、施術の効果には個人差があります。
逆子とは
胎位とは子宮腔内における胎児軸と子宮縦軸との関係のことで、縦位と横位に大別されます。縦位は頭位と骨盤位の場合で、後者が逆子と呼ばれます。
正常は頭位のうちの頭頂位でこれを屈位といいます。
逆子の鍼灸施術
逆子で来院される方は冷えがある方に多いものです。逆子の原因は様々ですが冷える方に頭を置くことを胎児が嫌がるということも東洋医学では考えられます。
当院では必ず腰の筋肉の緊張を緩めてから鍼灸施術を行います。術後はお灸を1シート差し上げ、自宅での灸を毎日してもらうことにしています。
症例1
患者
経産婦 30代 東京都/江戸川区
症状
妊娠29週。2週間前に逆子を指摘された。体操もしているが心配になり来院。
施術内容
自覚はないが足がとても冷えている。むくみも強いのでリンパの流れが良くなるよう手技を施したあと、足の小指にある至陰というツボに施灸する。足が温まる感じがでてきたので終了。自宅での台座灸も指導した。
数日後の検診で頭位を確認できたとの嬉しいご報告を頂いた。
まとめ
灸ではなく鍼や灸頭鍼を使用することもある。今回の症例のように1回の施術で戻ることもあれば5回程かかる時もある。
症例2
患者
初産 30代 東京都/江戸川区
来院
2016年4月(妊娠33週)
経過と特徴
2日前の産科検診で逆子と言われ、不安な様子で連絡をいただいた。
病院で指導を受けた逆子体操をしている。3日後に再び検診予定。
足の小指にある至陰というツボへ灸。足先のツボの変化があまり感じなかったので、くるぶしの上にある三陰交というツボへも施灸した。
施術中と施術後の胎動の位置を確認したところ良い兆しがあったので、自宅での灸を指導し、次の予約を取らなかった。
検診の次の日に来院いただき、戻っていたとご報告をいただいた。
まとめ
逆子で来院される方は鍼や灸の未経験者が多い。逆子の不安からさらに施術への不安を抱きながらも、出産のため、生まれてくるわが子のために来院される。まずはその2つの不安を和らげられるよう、施術前の説明には時間をかける。
症例3
患者
初産 20代 東京都/江東区
来院
2016年3月(妊娠28週)
経過と特徴
1週間前、産科での検診で逆子と言われた。逆子体操はしていない。腰から左のおしりにかけての痛みを伴う。足には冷えを自覚している。3週間後に検診を予定している。
施術の内容と経過
足の小指にある至陰というツボへの灸。足の指先にある冷え感に変化がでるまで施灸する。変化を感じたので初診時は終了。
2回目の施術時には、足の冷え感は少し和らいでいた。足のくるぶしの上にある三陰交(右足)へも3壮施灸した。終了時、胎動の位置に変化がでているのを確認。
3回の施術終了後、産科での検診で頭位を確認。電話でご報告を頂いた。里帰り出産をされる方で、出発前に調整をしてほしいと、ご予約をとってくれた。
まとめ
逆子での来院してくれた方には、自宅でできる灸も必ず指導しお渡しする。頭位確認あともしばらく続けてもらっている。逆子を治すだけが目的ではなく、出産時や産後の体調をベストな状態にすることが鍼灸にできるもっともな重要な役割だとおもう。
症例4
患者
経産婦 30代 東京都/江戸川区
来院日
2017年 11月
経過・特徴
妊娠34週。27週の頃から病院で逆子と言われ、32週より病院で調整を試みるも戻らず、当院に通院していた友人のご紹介で来院。
足の冷えは自覚症状あり。下肢のむくみは強い。
施術内容
腰と臀部の筋緊張を緩めたあと、「三陰ま交」と「至陰」への鍼灸施術。
自宅でのお灸を指導した。
6日後、2回目の施術。「曲泉」への鍼施術の加えた。
3回目の施術も予約を入れてもらったが、予約日前日に「戻ってました」との嬉しい報告を頂いた。すでに36週になっていた。
まとめ
当院では逆子の利用者さまにお灸を1シート差し上げて、自宅でのお灸は必ずしてもらう。自宅灸の適切な指導も、施術効果を最大に引き出すポイントだと思う。
※施術の効果には個人差があります。