当院の不妊鍼灸について
不妊症と東洋医学
東洋医学では不妊を「無子」「不妊」などと呼びます。
中国古典医学書《針灸甲乙経》《千金要方》《女科経論・嗣育》などには、
「女子に子がないのは、お血が子宮内にあって出ないことによる」
「虚弱体質で腎気が不足し、衝任が虚して摂精できないために生じる」
などと記載されています。
東洋医学では不妊の原因を子宮や卵巣だけに原因を求めません。子宮や卵巣を取り巻く身体全体を観察していくのです。
たとえば身体に血液が足りないときは「血虚」といいます。
子宮内の血液の循環が悪くなっている状態を「おけつ」
疲れやすい、体力低下、
体質的にバランスの崩れている部分を探し出し、
東洋医学では個人個人の不妊のタイプを見分け、
そのため、原因の分からない不妊症にも対処できるのです。
不妊鍼灸の施術方法
鍼(はり)灸(きゅう)
内臓の機能やホルモンバランスを整えるツボへの鍼灸施術は、子宮卵巣の機能を高めて自律神経を整えます。
東洋医学の不妊における体質改善の基本は、お腹の状態をより良い状態にしていくことも指標の一つです。
施術を継続することで基礎体温が高くなることや、冷えがなくなる、睡眠の質が上がる、または生理痛が弱まるなどの身体の変化が現れます。
また、肩こりや頭痛・腰痛などの症状がある場合は、それらをよくしていくことも身体の機能を高めることにつながります。
不妊鍼灸のツボ:関元、気海、中極、命門、曲骨、三陰交、腎兪、合谷、血海、勇泉など。
鍼とお灸を併用します。
整体
骨盤
骨盤の調整し骨盤神経(子宮、卵巣を動かしている神経)への血流を整えて子宮の温度を上げる。
脊椎
疲労やストレスにより動きの悪くなりがちな脊椎の動きを良くすることで、脊椎を通る自律神経と脳脊髄液の流れを整える。
筋膜
腰、お腹、股関節、下肢内側などの、冷えに直接関係する部位の筋膜調整により、血流を良くし、冷えをとる。
吸角療法
毛細血管を活発にする伝統療法です。
妊娠を妨げる要因の一つに卵子の質があります。力強い卵子には良い血液がたくさん流れることが重要です。それを妨げる原因となるのがお血、つまり毛細血管のつまりです。
定期的な吸角治療により毛細血管のつまりを取り、血流量を増やしていきます。
注:背中に数日間跡が残ります。プライベートな都合がある場合は、遠慮なくお申し出ください
サンビーマー
遠赤外線の中でもとくに8~15ミクロンの波長が人体には効果的と言われています。この波長帯域は体内で血液の温度が最も低い表面静脈叢に反応し、そこで温められた血液が体内へ戻ることで身体の深部まで温めることができます。
毛細血管の拡張を促し血流量の改善や血液の浄化、リンパ液の状態を整え、排卵の誘発や卵胞の発育を促進する働きがあると言われています。
通院頻度
2週間に1回が理想の通院ペースです。まずは3ヶ月継続するつもりで通院してみてください。
3ヶ月という期間は人間の細胞が生まれ変わる周期です。治療を継続していくうちに「冷えにくくなった」、「高温期が安定してきた」など、身体の変化を感じるはずです。
また、体外受精の場合はさらに移植後48時間以内に鍼灸を受けることで着床率をあげることにも繋がります。
最後に
私が不妊鍼灸を学び始めたのは17年前です。
当時はスポーツ障害が専門でしたが、流産体質の妻との出会いがきっかけとなり、様々なセミナーや鍼灸院へ出向き研究をしました。 現在はそのときに出会った先生方とチームを組み、情報交換をしながら研究を続けています。
不妊はゴールの見えにくいお悩みです。先を考えるだけで身心ともに疲れてしまう方も多い中、とにかく毎回体を楽にできる施術を目指しております。
ご縁を頂き出会えた皆さまのために、今後もさらに新しい技術や情報を取り入れ、お子さんを望まれる1組でも多くのご夫婦を笑顔にできるようこれからも努めて参ります。 |