不妊鍼灸の症例2 女性 30代
患者
女性 30代 会社員
来院
2014年 4月
症状
①冷え症②肩こり③腰痛④生理痛(生理前のお腹と腰に強い痛み)
妊娠を希望するも3年以上結果がでないため来院。
病院での不妊治療の通院はないので検査所見はなし。
生理周期は30日で順調だが生理痛は強い。
基礎体温は規則的。
脈は肝虚症。腹診は左中腹部に冷え。
冷え症と肩こりが強くのぼせやすい。
腰は前弯増強(反り腰)。
左骨盤は前方への変位が強い。
施術と経過
(鍼灸施術の効果には個人差があります)
生理周期は順調だが生理痛は強い。生理の状態は血流の状態を考える目安ともなる。
まずは生理痛が今よりも和らぐよう施術方針を立てる。
パソコンを長時間使うために血が上半身に集まりやすく「冷えのぼせ」を起こしやすい。
「上実下虚」(じょうじつかきょ)と言い、上半身に血がこもり下半身は冷えて力が無くなる。上下半身ともに血流を巡らすことが必要となる。
うつ伏せで筋膜リリースをした後、鍼灸施術。
ツボは肩井、至室、腎兪、次髎など。置鍼は5分。
骨盤調整の後、仰向けでの鍼灸施術。
腹部と下肢への刺鍼。
2週に1回のペースで通院していくにつれ、生理痛も以前よりは軽減。
初回から7か月後に妊娠反応。
まとめ
肩こりや眼精疲労、腰痛や下半身の血流不足など。体は想像以上に様々なストレスを受けている。
逆に肩こりが軽減するとのぼせにくくなり、のぼせにくくなると全身の血液循環がよくなる。体のストレスを一つ一つ取ってあげると、体の機能は良くなっていくもの。
不妊でお悩みの方は「どこが悪い?何が悪い?」と思い詰めがち。
一つ一つが悪いのではなく、体全体の機能の流れをスムーズに働かせることが、妊娠しやすい体作りの第一歩。